2020年5月6日水曜日

今週の黙想文(ヨハネ1:29)

見よ、世の罪を取り除く神の小羊だ。
──ヨハネ福音書1章29節

† † †

聖書の中で最も恐ろしいことは、イエス・キリストが十字架の上で父なる神から見捨てられたという出来事です。
この出来事は、神の御心と御業は私たちにとって必ずしも理解しやすいことばかりでなく、また都合の良いものばかりではないということを表しています。
私たちにとって最も苦しい時にすら神は沈黙することがあるのです。
しかしキリストの復活には、神が沈黙のうちに誰も予想できなかった慰めと救いを用意してくださっていることがあらわされています。
罪が生み出すあらゆる困難に対して立ち向かい、救いへと導かれたキリストのあらゆる姿が聖書には記されていますが、私たちが救いを得るために求められているのは、そのすべての姿を学び、解釈し、記憶することではないのだと思います。
私たちに求められているのはただ「見よ」ということだけなのです。
あなたが苦しみの中にあるとき、十字架を見上げましょう。
その涙をキリストは決して見逃されることはありません。
あなたの涙をぬぐうために、キリストは十字架を背負い、そして復活されたのです。

(20200503週報記載)


……今週の黙想とは……

日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れていただく機会として用いてくだされば幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。