2020年12月23日水曜日

今週の黙想文(イザ9:1)

死の陰の地に住む者の上に、光が輝いた。
──イザヤ書9章1節

† † †

イエス様がお生まれになったクリスマスがやってきます。
その出来事を預言した言葉や福音書の中で、キリストは光にたとえられています。
徴税人や罪びとたち、羊飼い、病にかかった人、夫を亡くした女性など、当時の社会において抑圧され、人々から見捨てられていた人々がいました。
このような人々の状況は今ではありえないと感じるかもしれませんが、この根本には人間関係の問題があるのです。
私たちもこの1年を振り返ると、自分勝手になり、自分の思いと立場を優先するあまりに、誰かに手を差し伸べることを躊躇ったり、傷つけてしまうことはなかったでしょうか。
誰かの立場になって考えること、その心に寄り添うことができなくなっていくとき、今日を生きる私たち一人ひとりの心もまた、「死の陰」に覆われてしまうのです。
だからこそキリストはあのクリスマスの日「平和の君(同9:5)」としてお生まれになりました。
私たちの人間関係における平和、そして私たち自身の心についての平和をもたらすために、キリストはみ言葉を語ってくださったのです。
クリスマスを祝いの時とする前に、この一年間の私たち自身を振り返ってみましょう。
私たちの心と関係のうちに平和が失われているなら、和解のために何ができるかを考えましょう。
私たちの心に与えられる最も深い喜びが、その問いの先には見つかるはずです。
どのようなことがあろうともあなたと共にいて、支えるために、キリストはお生まれになったのです。

(20201220週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。