2021年7月7日水曜日

今週の黙想文(ヨハネ3:30)

あの方は栄え、わたしは衰えねばならない。
──ヨハネ福音書3章30節


† † †

人生は山あり谷ありとよく言います。
まさに洗礼者ヨハネの歩んだ生涯は、人の目には「山あり谷あり」でした。
キリストが多くの人々に洗礼を授けているのを見て、ヨハネの弟子たちは師から弟子が奪われていると感じたのでしょう。
それに返したヨハネの言葉に、自分の生涯に神様から与えられた使命を見出していたことがわかります。「あの方は栄え、わたしは衰えねばならない。」
人々の間における彼自身の衰退は、神様によるまことの救いのご計画だと受け止めていたのです。
私たち人間の目には深い谷のように感じられる牢獄と死を前にして、ヨハネはキリストに遣いをやって救いを確かめています。
キリストはその返答に、人々の癒し、死者の復活、福音が告げ知らされていることを語られました。
それは、まさにヨハネが備えた道の先に起こった出来事であると言われたのです。

神様がお与えになる道は、人の目には山あり谷ありでも、神の目には救いへの一本道です。
それは、私たちにおいても同じであるのです。
神様が私たちの歩みを通して何を伝えようとしておられるのか、信仰を通して聞いてまいりましょう。

(20210704週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。