2022年9月28日水曜日

今週の黙想文(2コリ12:9)

「わたしの恵みはあなたに十分である。
力は弱さの中でこそ十分に発揮されるのだ」
——コリントの信徒への手紙 二 12章9節


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オウムや旧統一協会などカルト問題に取り組まれた平岡正幸牧師が、世間一般で言われているスピリチュアルと、キリスト教会における霊性についての本質的な違いは「人間の内なる力に頼っているかどうか」にあると仰っていました。
つまりスピリチュアルは何らかのアイテムの未知なる力によって、私たちの内なるエネルギーを引き出すものですが、キリスト教会はむしろ私たちが無力であることを知り、そこに神の力が働くことを信じているのです。
私たちの力には限界があり、その限界を信仰の弱さだとして金銭を巻き上げていく手法は、宗教改革時代のカトリック教会や現代のカルトが用いる常套手段です。
むしろ私たちの無力さを明け渡すことによって、キリストは私たちを通して働く神様の導きが充分に発揮されるとパウロは証しています。
今やキリスト教が世界三大宗教と呼ばれるほどに信じられているのは、当時の宣教を担ったパウロ個人の力によるものではなく、人の力を越えた神様の働きに他ならないからです。
私たちの歩みを神様に委ねる時、そこには私たちの思いを越えた、恵み深い道へと神様は導いてくださるのです。

(20220925週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。

2コリ12:9_20220925