2020年10月28日水曜日

今週の黙想文(ローマ1:17)

「正しい者は信仰によって生きる」
──ローマの信徒への手紙1章17節

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聖書に親しむほど、私たちは御言葉に正しく生きることの難しさを知るのだと思います。
それゆえ神様の前で逃れようもなく「罪人」であるという事実を自覚することになるのです。
その苦しみを、宗教改革者のルターでさえ抱えていました。
しかしルターは今日の箇所に救いを見出したのです。

罪人である私たちを救うためにキリストは十字架にかかられました。
それは、私たちが神に正しくない者であっても、キリストの十字架によって罪の赦しが与えられているという福音です。
そのことをただ信じることによって、どんなに罪深い人であっても「生きる」と神様は語られるのです。
ただ生きるのではありません。
神の前に正しい者とされ、キリストが「私を信じる者は死んでも生きる(ヨハネ11:25)」と言ってくださったように永遠のいのちに「生きる」ことになるのです。
神様はあなたを「生かす」ために罪人であることを明らかにされますが、その痛みは天の国への招きなのです。
「心の貧しい人々は、幸いである、天の国はその人たちのものである。(マタイ5:3)」。
「聖書のみ、恵みのみ、信仰のみ」と言ったルターの言葉の通りに、御言葉に込められた恵みを、信仰を通して受け取ってまいりましょう。

(20201025週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。