2020年10月5日月曜日

今月の牧師エッセイ(牧師のヒトコト)(2020年10月)

1年に一度の休暇をいただきました。
毎週繰り返している仕事が急に休みになると、恥ずかしながら何をしていいかわからなくなります。
ぼんやりと聖書を開いて福音書を読んでいましたら、宣教の働きへと派遣した弟子たちが帰ってきたときに言われた言葉に目が留まりました。

「イエスは、『さあ、あなたがただけで人里離れた所へ行って、しばらく休むがよい』と言われた。(マルコ6:31)」

キリストもまた弟子たちから離れ、独りで祈られる場面を福音書はしばしば伝えています。
神のみ心に等しいキリストですら、その働きの合間に祈りを通した神と二人きりの時間を持ち、いっそう深い交わりを必要とされたということなのかもしれません。
そして、キリストの働きを受け継ぎ担う弟子たち・私たちにとっては尚更必要なのことであるのでしょう。
ですから、キリストは弟子たちにもこのように言われたのだと思います。
振り返り、悔い改め、再びその働きを担うための力を神様からいただいていくための「休み」──それもまた、祈りであるのだと。

宗教改革者のルターも、私たちのあらゆる行い、生きることそのものを祈りと捉えました。
私たちも日々祈りのともしびを絶やさず、過ごしてまいりたいものです。