2020年11月18日水曜日

今週の黙想文(ローマ13:10)

愛は隣人に悪を行いません。
──ローマの信徒への手紙13章10節

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聖書の教えは私たちに悪を避けるようにと教えていますが、私たちはそれを「○○してはならない」「○○すべきだ」という言葉で守ろうとすると、途端に窮屈な気持ちになって、うまく守れなくなるのではないでしょうか。
キリストが生きた時代、ファリサイ派の人々も「してはならない」「すべき」という思いに囚われるあまり、結果として隣人への愛を忘れてしまいました。
宗教改革者ルターも「私たちは(神の前において)悪い木だから、悪い実しかつけない」と言ったように、私たちが神様の目に悪とされることに目を向け、それを避けようとすればするほど、より一層深い罪に陥ってしまうことがあるのです。
そこでキリストやパウロは、愛に焦点を合わせました。
罪を避けようとするのではなく、罪を持つ存在として互いを愛と赦しをもって受け止め、互いに何度も悔い改めながら愛を見据えて歩む道こそが、罪を抱えながら悪を避ける道となっていくのです。
愛の視点、「○○しよう」と思う心で、み言葉を受け取ってみませんか。

(20201115週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。