2021年3月10日水曜日

今週の黙想文(コヘレト3:11)

神はすべてを時宜にかなうように造り、
また、永遠を思う心を人に与えられる。
──コヘレトの言葉3章11節


† † †

愉悦も快楽も労苦も「すべては空しい」と言うコヘレトが見極めたのは、あくまで自分の力によって手に入れたものへの空しさでした。
コヘレトは空しさのゆえに刹那的な生活を求めたのではありません。
むしろ自分が本当に喜び楽しみ、魂を満足させるものは「神の手からいただくもの(2:24)」しかないという真理にたどり着いたのです。
私たちが日々のなかで起こる問題に立ち向かい、努力している時はその大切さに気づけないかもしれません。
全てのことがひと段落して、何もする必要のない一日を迎えたとき、私たちは空虚さに苛まれ、「誰かのために、何かしなければ」と思ってしまうことはないでしょうか。
私たちが自分の力で勝ち取ることがなくとも与えられているものに目を向ける時、それは神様からの全き恵みであることに気付かされるのです。
せわしい日々の中でいっときでも、静かに神様の働きに耳を澄ませる時を持ってみましょう。
あらゆる思い悩みが押し寄せる日々の中にあってなお、神は私たちの心を癒す御言葉を与え、ご計画のうちに明日へと送り出しておられます。

(20210307週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。