2021年7月21日水曜日

今週の黙想文(ルカ12:21)

自分のために富を積んでも、
神の前に豊かにならない者はこのとおりだ。
──ルカ福音書12章21節


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アレキサンダー大王の伝説で、「私が死んだら棺桶に納めるとき、両手を棺の外に出したままにしておいてくれ」という遺言を遺したという話があります。
何のためにと部下が聞くと「この世のすべてのものを自分は所有することができた。しかし天国には何一つ持っていくことはできない。これを知ることができるように」と答えたのだそうです。
キリストの「愚かな金持ち」のたとえはまさにこのことを私たちに教えています。
愚かな金持ちは豊作であった年、その恵みの実りを誰にも分け合うこともせず、自分のためだけに蓄えようとしました。
その晩、彼の命は神によって取られたのです。
キリストによる救いは、私たちの信仰を通して既に与えられています。
私たちの豊かさは天から来たものです。
その豊かな恵みを自分のために大事にとっておくのではなく、キリストがしたように互いに分かち合いましょう。
「わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである。(マタイ25:40)」というキリストの言葉が、私たちを愛へと押し出してくださいます。
(20210718週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。