2021年11月3日水曜日

今週の黙想文(創32:27)

「いいえ、祝福してくださるまでは離しません。」
──創世記32章27節


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ヤコブが神と格闘した際の言葉にふと目が留まりました。
彼が故郷に戻るのを遮る神は、戦いの半ばで去ろうとします。
しかしヤコブには相手が神であるとわかっていたからこそ、それを止めようと取りすがるのです。
単に神と戦って神を退けるということは、彼にとって神は必要ないということになってしまうからです。
ヤコブはまっとうな生き方をしてきた人物ではありません。
兄弟をだまし、家督を奪い、故郷から逃げ出し、その先でも人を欺く歩みをしてきました。
しかしそのようなヤコブにすら、神は取りすがる余地を与えてくださったのです。
私たちの人生においても、希望の見えない闇夜が訪れることがあるかもしれません。
しかしその時にこそ、私たちはヤコブのように神と格闘し、神を求めることを聖書は教えるのです。
そこにこそ、死という逃れえない絶望の闇夜に復活と永遠のいのちという祝福の光を射してくださるキリストが、力強い御手をもって、私たちに迫ってくださるのです。
(20211031週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。