2021年11月24日水曜日

今週の黙想文(マルコ9:24)

「信じます。信仰のないわたしをお助けください。」
──マルコ福音書9章24節


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キリストに息子から悪霊を追い出すように求めた人の話は、私たちに信仰と祈りについて教えてくれます。
父親はキリストに願っています。「おできになるなら…助けてください(9:22)」。
するとキリストは「信じる者には何でもできる。(23節)」と言葉を返されました。
父親はこの言葉によって自分の中に信仰がないことを明らかにされていくのです。
ここに、祈りが単なる「お願い」とは違うことが今日の箇所に表されています。
父親がキリストに願った息子の癒しは「お願い」に過ぎませんでした。
キリストが悪霊を追い出せるかどうか、心のどこかで疑っていたからです。
しかしその不信仰すらもキリストの前で認め、「信じる者には何でもできる」というキリストの言葉に委ねたとき、
彼の祈りは聞き届けられていくだけでなく、全き信仰をも与えられ、そこに神様の働きを見ることになったのです。
私たちに信仰が与えられる一つの道は、私たち自身の弱さに誠実に向き合うことです。
誰しも完璧でない部分を持っています。弱さを分かち合うことほど、人々の絆を深めるものはありません。
キリストが願い求めた神の国は、弱さを互いに分かち合い、支えあうところにこそ来たるのです。

(20211121週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。