2022年6月22日水曜日

今週の黙想文(マタイ10:30)

あなたがたの髪の毛までも一本残らず数えられている。
──マタイ福音書10章30節


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キリストは12人の直弟子たちを選び、人々に福音を告げ知らせるために送り出していきます。
送り出すにあたり、キリストは弟子たちに「宣教は必ずしもうまく行かず、中には迫害してくる人もいるだろう」と話し始めます。
しかしそこで弟子たちが恐れて躊躇しないようにキリストは力づけるのです。
当時、雀は最も安価な食べ物の一つで、2匹1セットで売られていました。
その雀の1匹でさえ、神様の赦しがなければいのちを奪われることはないと言われます。
ましてや、わたしたち一人ひとりの髪の毛の一本ですら神様はしっかりと愛をもって見つめておられるのです。
老いや病、人間関係の破れや、あらゆる苦難の中にあってなお、神様はわたしたちのいのちを尊び「極めて良いもの(創1:31)」としてくださっています。
アウシュビッツ刑務所の過酷な生活から生還した精神科医のビクトール・フランクルは著書の中で「人間は、自分の存在価値を確信しているときは、どんな飢餓や拷問にも耐えることができる。」と述べました。
神様こそ私たちのいのちを支えてくださっている方として畏れること、それこそが何よりも私たちを支えるいのちの希望なのです。

(20220619週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。