2022年10月5日水曜日

今週の黙想文(2コリ8:7)

あなたがたは信仰、言葉、知識……など、
すべての点で豊かなのですから、
この慈善の業においても豊かな者となりなさい。
──コリントの信徒への手紙 二 8章7節
† † †

コリントの教会に送った手紙の中で、パウロはエルサレムの信徒・教会のための募金と協力を求めています。
パウロはここでコリントの人々が受けている豊かさと恵みについて触れ、奉仕のわざへと向かうようにと促しているのです。
マルティン・ルターは、当時のカトリック教会の行為義認を否定し「恵みのみ」と唱えました。
しかしこの言葉は、ともすれば恵みを受けるだけで、奉仕のわざに向かわなくても良いという捉え方をされてしまうことがあります。
ルターがこのように言ったのは、信仰は神の恵みと愛によって与えられるものであるからこそ、神の愛の顕れである善きわざへと私たちを向かわせるものである、ということでした。
イスラエルには塩分濃度が高くほとんど生き物のいない死海がありますが、現地ガイドはこのように説明するそうです。
「死海はヨルダン・ガリラヤの何本かの川から命の水を受けているが、自分から外にだすことはない。受けるだけで与えることがなければすべては死んでしまう」と。
私たちも神様の恵みを受けるだけではなく、他の誰かへの愛へと生かされる、そのような信仰に生きてまいりたいと思います。



(20221002週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。