2023年3月29日水曜日

今週の黙想文(ヨハネ3:16)

神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。
独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。
──ヨハネ福音書3章16節


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ある牧師が話していたことですが、「牧師の働きとは何か」と迷っていたとき、ある施設にお住まいの信徒の方が危篤に近い状態になりました。訪問に行って祈って帰ろうとすると、帰り際にある見知らぬスタッフから呼び止められ、「先生、あの人に、『あなたの罪が赦された』と伝えなくていいんですか」と言われたそうです。急いで引き返し、その人に罪の赦しを祈ると、満足そうに笑顔を浮かべ、息を引き取られたという話です。
ここにはキリスト者の働きの真髄が隠されていると思います。

私たちは洗礼を受けてキリスト者とされるとき、自らの罪を赦されるだけではなく、神様からの聖霊を注がれることにより、キリストの名によって罪を赦す力をも与えられています。
わたしたちの命にとって最期の最期まで付きまとう不安とは、死の先で永遠の滅びを受けてしまわないかという不安であるからです。
私たちの命を造り、お与えになった神様は、私たちのすべてが無に帰されることを私たち以上に臨んではおられません。
だからこそキリストと聖霊とを遣わしてくださったのです。
もし私たちが罪の苦しみの中にある時には、他のキリスト者とそれを分かち合い、祈りあいましょう。
そしてあなたの隣に苦しみ悩む人がいるならば、その人の罪を赦すためにあなたは遣わされているのです。

(20230326週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。