2023年6月14日水曜日

今週の黙想文(マルコ10:47)

バルティマイという盲人が道端に座って物乞いをしていた。
ナザレのイエスだと聞くと、叫んで、
「ダビデの子イエスよ、わたしを憐れんでください」と言い始めた。
──マルコによる福音書10章47節


† † †

弟子の一人のバルティマイという人は、元々盲人でした。
彼はキリストに出会うと、人々の強い制止にも関わらずキリストに救いを求めています。
キリストが彼を呼ぶと、まだ癒されてもいないのに「躍り上がってイエスのところに来た」と聖書は記しています。
キリストは彼を癒していきました。彼にとっては、キリストに出会ったこと自体が奇跡のような救いであったことがわかります。
仏教の言葉に「一眼の亀の、浮木の孔に値うがごとし」というものがあります。
目の見えない亀が海深くにおり、この亀は百年に一度だけ海面に顔を出します。
大海には穴が開いた浮木があり、大海を東へ西へと自由に流れています。
百年に一度だけ海面に顔を出す亀が、ちょうどこの浮木の穴から顔を出すチャンスはどれくらいのものかという意味の言葉です。
したがって、仏との出会いはそのような奇跡なのだということを教える言葉なのだそうです。
私たちにとって、キリストとの出会いもまた一つの奇跡です。
その奇跡に生かされて今日の私たちがあるのです。
バルティマイが受け、私たち一人ひとりにも与えられた奇跡の喜びを、私たちも今一度思い返しつつ、喜びの中にキリストに従ってまいりましょう。

(20230611週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。