2023年6月28日水曜日

今週の黙想文(マタイ10:8)

ただで受けたのだから、ただで与えなさい。
──マタイによる福音書10章8節


† † †

「どうぞのいす」という絵本があります。
うさぎさんは「どうぞのいす」を造り、木の根元に置いておきました。
すると、ドングリをいっぱい担いだロバさんがやってきて「おや、なんて親切な椅子だろう」とドングリの入ったカゴを椅子の上において、眠ってしまいます。
するとクマさんがやってきて「ごちそうさま、『どうぞ』ならば遠慮なくいただきましょう」と全部ドングリを食べてしまいます。
「でもからっぽにしては、あとのひとにおきのどく」とクマさんは代わりにはちみつのびんをかごに入れていきました。
その後も様々な動物がやってきて「からっぽにしてはあとのひとにおきのどく」とほかの人のことを考えて、自分の持っているものを残していくという物語です。
キリストは弟子たちを遣わして福音を宣べ伝えさせるとき、自分たちが救われた福音は神様からの無償の恵みであることを強調しました。
その神様の恵みとはまさに「あとのひと」への寄り添いに他ならないことを、キリストご自身が証してくださいました。
私たちもキリストのように、私たちと関わる人々、特にこれから福音に与る人々のために、寄り添いと配慮、神様から受けた愛のふるまいに生きてまいりたいものです。

(20230625週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。