2023年8月16日水曜日

今週の黙想文(使27:15)

船はそれに巻き込まれ、
風に逆らって進むことができなかったので、
わたしたちは流されるにまかせた。
──使徒言行録27章15節


† † †

仏教のお経に出てくる架空の鳥で「寒苦鳥」というものがいます。
この鳥の特徴は巣を造らず、ヒマラヤの寒い夜を、寒苦鳥の夫婦はお互い抱き合って震えて過ごすのです。
そして「明日は必ず巣を作ろう」と話しあいます。
しかし朝がきて太陽の光で温かくなると、そのことを忘れて「巣をつくるなんて無駄だ、すべては神様におまかせしよう」というのです。
仏教では愚かさを教える話ですが、神様に委ねるということの大事さも聞き取れます。
パウロをローマへと護送する船が嵐に遭っています。
パウロの忠告を聞かなかったことで、人々は流されるにまかせて難破するのです。
しかしパウロだけは神様に「まかせた」ことで御言葉を聞き、怖れ迷う人々を力づけることができました。
神様に委ねるということは、自分がやれることは全てやりつくした上で、神様を信じて「まかせる」ということなのです。

(20230813週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。