2023年8月2日水曜日

今週の黙想文(マタイ8:8)

ただ、ひと言おっしゃってください。
そうすれば、わたしの僕はいやされます。
──マタイ福音書8章8節


† † †

キリストのもとに、ローマの百人隊長がやってきてこのように言いました。
ユダヤは当時ローマ帝国の支配下にありましたから、ユダヤ人たちと、ユダヤの治安を統治するローマの兵士たちは、お互いに良い関係ではなかったはずです。
そのような関係性の壁を超えて、敵国の兵士、しかも百人隊長という地位のある人がキリストの許へとやってきて、自分の部下を癒してほしいと懇願するのです。
その言葉には自らが地位と権力を振るう側であるからこそ、従う相手と、従う立場をわきまえている姿が現されています。
あるお寺の一言にこのようにありました。
「たった一言が、人の心を傷つける。たった一言が、人の心を温める」。
私たちもまた、この世においては様々な上下関係、人間関係のうちに生きています。
しかし等しく神様の子どもとされたわたしたちであるからこそ、私たちが誰かに言葉を投げかけるとき、それが誰かの心を温めるものでありたいと思います。

(20230730週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。