2023年12月20日水曜日

今週の黙想文(マタイ19:22)

青年はこの言葉を聞き、悲しみながら立ち去った。
──マタイによる福音書19章22節


† † †

ある青年がキリストに「永遠の生命を得るには」と尋ねています。
キリストは律法を守るようにと返しますが、青年はもっと詳しく聞きたがります。
そして満足そうに「そういうことはみな守ってきました」と言うのです。
しかしキリストが彼の豊富な財産を「貧しい人にすべて施し、律法を実行しなさい」というと、彼は悲しみながら帰っていきました。
このような問答からわかることは、彼は自分が神様の救いにふさわしい人間であることを認めてほしかったのでしょう。
しかし神様の救いとは、自分ひとりの救いだけを考える人にではなく、関わりあう隣人と自分の持っているものを分け合う人に与えられるものだとキリストは言われます。
誰かとの口論が終わらない時、お互いが自分の主張をぶつけ合うだけになっていることがあります。
「自分が良いか悪いか」ではなく「相手は何を求めているのか」に目を向けなければ、その争いは解決には向かっていきません。
神様が望まれている天の国の関係も同じだとキリストは言われます。
神様の救いを勝ち取るものではなく、分かち合うためにあることを心しつつ、悔い改めをもってみ言葉に聞いてまいりましょう。

(20231217週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。