2021年1月4日月曜日

牧師エッセイ(2021年1月)

全日本フィギュアスケート選手権で羽生結弦選手が5度目の優勝を飾りました。
しなやかさの中に見える力強い演技に心打たれた方も多かったのではないでしょうか。

試合後のインタビューで、彼はコロナ禍での練習や出場志願などに大変な葛藤と苦悩があったことを明かしていました。
孤独なトレーニングの中で精神的にどん底の時期もあったそうです。
しかしまず自分のためにフィギュアをするという原点に立ち返り、周りで休む暇もなく働く人々に目を向けながら「こういう状況だからこそ、自分の演技が明日までではなくてもいいから、その時だけでも、演技が終わった後の1秒だけでもいいから、見ている人たちの生きる活力に少しでもなったらいいなと思いました」と語ったのだそうです。
自らを見つめなおし、誰かを励まし力づけるために生きていくその姿は、悔い改めを勧め、隣人を自分のように愛せよと語ったキリストの言葉に重なるものではないでしょうか。

新年を迎えました。私たちもキリストのみ言葉に支えられつつ、隣人への愛に生きる一年を歩んでまいりましょう。