2022年4月13日水曜日

今週の黙想文(ヨハネ13:30)

ユダはパン切れを受け取ると、すぐ出て行った。
夜であった。
──ヨハネによる福音書13章30節


† † †

聖水曜日の日課は、キリストが最後の晩餐の際に、弟子たちの間に裏切者がいると告げる場面が選ばれています。
その際、キリストからパンを受け取った時に「サタンが彼の中に入った(27節)」とユダについて福音書は告げています。
キリストはこのユダを止めようとはなさいませんでした。
ここにはユダへの悔い改めへの隠された機会が与えられていました。
しかしユダはキリストを銀貨三十枚で売り渡し、誰からも許されない立場に立たされたとき、彼はその罪の暗闇から一歩も動けないまま、自らで自らを罰するように、命を絶ってしまったのです。
彼がもし、キリストの言葉を、復活の予告とキリストの愛を思い起こすことが出来ていたなら、ペトロと同じように赦されていたかもしれません。
全ての直弟子たちが十字架を前にして逃げ去ったように、すべてのキリスト者に襲い掛かる夜があります。
とんでもない失敗をし、誰かを傷つけることがあります。
しかしその深い罪の暗闇の中にすら、十字架の死をもって踏み込んで下さるお方こそ、イエス・キリストです。
このキリストの御言葉を思い起こして悔い改めるところに、罪の夜を抜け出す光、復活と赦しの光が、私たちの心に差し込むことになるのです。

(20220410週報記載)


……今週の黙想とは……


日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。

あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。