決してそこに入ることはできない。
──ルカによる福音書18章17節
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そしてキリストは乳飲み子を祝福されました。
当時のユダヤでは乳飲み子は救いにも値しない存在と見られていたため弟子たちは驚いていますが、このやり取りは私たち人間の本質をついています。
動物の中で生まれてから数時間経っても、自分一人で生きていく力を持たない動物はヒトだけなのだそうです。
それにも関わらずいつしか私たちは大人になっていくにつれて、自分の力だけで生きているような気持ちを抱えてしまうのです。
キリストがここで「子ども」と言われたのは「乳飲み子」のことです。
私たちの誰もが誰かの世話を受けることなしには生きてこれなかったこととを思い起こすとき、そして神様の助けなしには歩んでいけないと心から受け止める時、私たちは今日までの生涯の歩みに感謝をし、謙虚さをもってその祝福を分かち合い、他者のために祈りあうことができるようになるのです。
それこそが神の国における関係性であるのです。
日曜日だけではなく、平日においても聖書の言葉に触れる機会として用いていただければ幸いです。
引用されているみ言葉だけでなく、聖書を開き、その前後や他の箇所を開いてみましょう。
そして、そこに生きていた人々に思いを馳せ、そこにあなたも生きていて、語りかけられているという気持ちで読んでみましょう。
自分はみ言葉を聞いてどのように感じたかを大切にし、ゆったりと考えてみてください。
あなたの日々がみ言葉によって豊かにされますように。